ゆるりと麻雀戦記

オンライン麻雀「雀魂・天鳳」にて昇段を目指したり、麻雀について語ったりします

【麻雀雑記#2】裏ドラと真剣に向き合う

 前記事の「楠栞桜裏ドラ検証」の動画を作るべく裏ドラと初めて真剣に向き合うこととなりました。今回はその過程で調べたこと等をまとめる感じになっています。ゲーム性としての「裏ドラ」は認識として高いのですが、「裏ドラ」そのものはそこまで注目されていなように思います。

 「楠栞桜裏ドラ検証」で多少のデータが集まったので、そのデータを元に「裏ドラ」の秘密(?)を解き明かしていきます!

 

 ※現在、ニコニコ動画にて「楠栞桜裏ドラ検証」という動画をアップしています。今回の記事は一部ネタバレ要素も含みますので、検証動画が気になる方はとりあえずそちらからご覧ください。 

 

・裏ドラ期待値について

 

 まず、裏ドラの期待値の出し方です。

 必要なのは「和了時の手牌の種類」と「麻雀牌の種類」です。「和了時の手牌の種類」は、13種~5種となっています。「麻雀牌の種類」は34種(数牌各9種、字牌7種) 。

 そして「和了時の手牌の種類」を「麻雀牌の種類」で割ることで単純な期待値が出てきます。

 

 13種の場合、13÷34=0.38235… つまり、約38%で裏が1枚は乗ります。最低の5種の場合は、約15%となっています。ただ、この5種というパターンはツモリ四暗刻または四暗刻単騎ですので、つもれない出和了三暗刻の場合のみ裏ドラが関係してきます。

 

 この期待値ですが、13種38%から一種減るごとに3%ずつ減少していきます。つまり、12種であれば35%、11種31%…。牌の種類のカウントが分かりやすいチートイツでは、約21%。約5回に1回は理論上乗ってくれるという訳です。

 

・種別パターン

 13種と聞いていまいちピンと来ない方もいるかもしれませんが、手牌はすべてで14牌(和了時)ですので、雀頭が1種2枚で残り12枚。この12枚が雀頭の牌含めて被りが無ければ13種となります。

 代表的なパターンは「ピンフ」で、すべて順子で構成されていることから牌の種類が多くなる傾向にあります。上記のように雀頭以外に被りがなければ13種。一盃口だと、3種減り10種。最低値は二盃口でチートイツと同じ7種です。

 手牌の3つが順子で、シャボ待ちになった場合は2種減の11種。暗刻になることで1つにつき2種減となり裏ドラ確率は低くなりますが、その分打点の向上が見込めます。

 

・カンをした場合の裏ドラ期待値

 カンをすれば基本的にドラが増え必然的に裏ドラも増えます。もちろん裏ドラ期待値も向上します。

 計算方法として、

1-((乗らない牌の種類÷麻雀牌の種類)²)

 実際に13種で計算すると、乗らない種類は21種。つまり、13/34を二乗した数値から1を引きます。この結果約62%となります。カンが2回のの場合は三乗した数値から1を引けばOKです。

 

和了時の手牌種類の平均

 和了時の平均打点や放銃打点、リーチ巡目等オンライン麻雀で自身の物を見たりすることが出来ますが、和了時の手牌種類の平均は見た覚えがありません。この平均を出すことが出来れば平均期待値が割り出せます。

 そこで、冒頭にも書いた「楠栞桜裏ドラ検証」でのデータを元に今回は話を進めていきます。(サンプル数は61回です。実績値として出すには少々弱いと思われますが)

  和了時の手牌種類  10.9種(61回)

 この10.9という数値で先ほどの式で計算すると32%となります。つまり、3回に1回は裏ドラが乗るという計算になります。

 

・裏ドラの本当の期待値

 裏ドラは手牌の種類に依存するのは確かですが、実戦の場合「場況」の影響を大きく受けます。上にもある通りカンがあれば通常よりも期待値は上昇します。そこで再び「楠栞桜裏ドラ検証」のデータを見てみます。

  場況も含めた裏ドラ期待値 38%(61回)

 38%といえば、13種と同じ確率です。先ほどの期待値よりも上昇しています。カンがあった局を除いた期待値が、単純な期待値が32.5%、場況込みで34.5%でした。場況込みの方が若干上であり、ここからカンがあることでさらに数値が上昇することで38%になったことが分かります。

 

・結論

 今回は特定の人物かつ検証回数としてはおそらく少ない中での答えとなっていますが、裏ドラ期待値として32%。実戦であればカン等の場況も合わさり38%となるという結果でした。

 正直な所、裏ドラについて今回の知識を得たところであまり役に立ちません。ピンフのみはリーチすべきか論争にちょっとだけ役に立つくらいで、裏ドラ期待値を知っていても最終的には運です。

 個人的な感想としては、漠然としていた裏ドラ確率についてある程度の結論が出てこれから麻雀を打つ際に今までと違った視点でも楽しめるようになったかなと思いました。いろいろと大変なので今後サンプルが増えるかは分かりませんが、増えた際にはまた続報を書いていきたいと思います。